創業者の話 其の三
地雷也のメニュー物語(お袋の味とボリューム)
私は大正末期に生まれ、5ヶ月目に昭和を迎えたので、64年間ずっと昭和とともに生きて行きました。
昭和7年満州事変昭和12年支那事変昭和16年大東亜戦争と、幼児期から青年期に続く戦争の中に育ち、中学校時代は「愛国少年」として国を守るために一念発起するつもりで海軍の軍人を目指して江田島の海軍兵学校を受験し、関難を突破して入校、入校1か月間で終末迎え郷里に帰ってきた。
大学進学を諦め、海軍仲間と仙台市内の飲食店の美化と近代化を目的とした店舗内装設計施工会社を設立した。立って、後の痛みの時代を乗り越えてきた昭和38年末「地雷也」が開店した。 三十代後半の吾々の味覚は、「お袋の味」である。 また此の時代で健康な吾々の食欲は旺盛だ。旨い物をお腹いっぱい安く食べられるメニューを考えた。炭火の炉を頼りに地元の食材を串刺し焼いてく趣向だ。店の造りは田舎家の風で、炭火を焚く炉端で串刺しの魚を焼く風情を醸し出した。
夫をその儘40年間継続して今日に至っている
。脂は落ちない脂が肉の中に吸収されてゆくのが見られた。之が肉の味旨となっているのだ。当初は水槽を置いて川魚を泳がせ網で掬って活きた鮎を頭から食べる「躍り食い」や食用蛙等も提供して人目を引き、お客様の評判を呼んだ時期もあった。

創業者が生前に書いたものをそのまま記載
隠居プロフィール
大正15年
富山県宇奈月に生まれる。
昭和4年10月
雨龍郡沼田村の炭坑社宅へ転居。
昭和13年
宮城県仙台市仙台1中入学のため
単身叔母宅へ預けられた。
昭和19年 海軍兵学校へ入校
昭和20年 終戦のため帰郷
その後転職する事、数回友人と共に店舗設計・内装業を興し、その一環として昭和38年12月地雷也を設立した。
平成15年10月逝去
タイトル